饒舌なのはひとり言ぉ〜♪
「自分の気に入ってるものから売れて行く」というのは不思議なことに真理です。
私の魂が入ってしまうのでしょうか。でも、それだったら「売れて行かないで〜」と思う気持ちも
ちょっぴり(たくさん?)入っているはずなのに。。。

もう手元にはないものが多いです。私の記憶の中のコレクションをご紹介します。
No.3 シュタイフのバンビ

 ロンドンのポートベローのどこかのストールで見つけました。普段は入らないキッチン関係のものが多いお店です。あちこ
 ちさびたホーローのお鍋やベークライトのおもちゃに混ざって、彼女?は凛と立っていました。
 立ち姿が美しく、瞳は漆黒でうるんだよう。ちょっと首をかしげたような何かを問い掛けるような表情がたまりません。お店
 のおじさんに「これはいつのもので、どこのもの?」と聞くと、おじさんは奥にいる奥さんに聞いてくれました。メーカーは
 シュタイフ。ただし、耳のタグはありません。「ないものなのよ」と言っていました。年代はわからないわねぇとのこと。でも
 そこそこ古そうです。ボディは中身がウッドウールらしく、みっしり詰まっていて型崩れしていません。
 ・・・まさか私がぬいぐるみを買うとは思っていませんでした。
 日本に帰って水色のリボンを首に巻いてあげました。写真に取るとまた違った表情で、たまらなく愛らしいバンビです。

 今は、もらわれて行ったお家で、毎朝ブラッシングをしてもらい、とても可愛がられているようです。
 お客様いわく、「シュタイフの20〜30年代。耳のタグはなくても毛の手触りでわかるのよ(ハート)」。
 さすがです。

No.2 これぞアンティークジュエリー!のストーンカメオのブローチ

 これは、実は知り合いのディーラーから無理を言って譲ってもらったのですが、なにしろ立派。彫られている女性の横顔も立派で
 美しく可愛らしいし、石自体もしっかり磨かれていてつやつやしていました。パールがぐるりと取り囲み、上下左右に4つのオールド
 カットのダイヤモンドが光を放っていました。女性はルネッサンス時代の服を着ています(上半身だけですけど)、髪もその時代の
 流行のスタイルです。カメオ自体は、19世紀半ばごろのものですが、デザインはルネッサンスリバイバルなのかも知れません。
 友人から呆れられるほど面食いな私はなかなか気に入るカメオに出会えませんが、これは自慢の逸品でした。冬になるとコートの
 襟につけたくなるブローチです。(コートが高級に見えますね♪)
No.1 ルネッサンスリバイバルのペンダント

 こういうものが欲しくて欲しくて、ずっと写真をながめていました。日本のお店では見たことがありません、前回の買付けの第一
 目標でした。本当の狙いはもちろん、本物のルネッサンス時代(エリザベス女王の時代:1558-1603)のジュエリーなのですが、
 まだまだ私にはそこまでは手が出ません。第一、大方は美術館に収蔵されていますし。それで、19世紀のリバイバルブームで
 作られたものならと探してみました。

 諸先輩方はものが少なくなったとおっしゃいますが、まだまだ私にはロンドンは宝の山です。

 ある日、予算もそろそろ気にしないと、と思いながらとあるストールに入ると、、、あったんです。マーメイド!ルビーを中央に据えて、
 15金にエナメル、それもブルーとグリーンの取り合わせです。(←とても好きな組み合わせ。)もちろん小さなバロックパールがぶら
 下がっています。
 「ああっ!」と(小さく)叫び、しまったかなと思いながら、お兄さんに見せてもらいます。別に私に似合うことが条件でもないですが、
 一応身につけてみると、これがまた。値段を聞くとかなり安くしてくれました。それでも私にはかなり高かったですけど。。。ちょっと
 マニアックなものかも知れませんが、この価値を分かっていただける人の手に渡ることを願いつつ、入手しました。
すごく好きだったもののことなどをぽつりぽつりと書いていきます。
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No.4 Prince Matchabelli 「Stradivali」香水瓶

 小さい頃から香水が大好きでした。最初の記憶は、家にあったサンプルの細い小さなガラス瓶。香りはなんだったのでしょう。その頃、母は資生堂の化粧品を使っていたはずで、時代を考えると「禅」とか「琴」あたりでしょうか。子どもにはいくらなんでも大人な香りでしたが、どうしてもつけたいという私にほんの少しだけ、母はつけてくれました。それから数十年、数限りない香水と巡り合い、イメルダ夫人の靴のごとく(懐かしい名前)香水を買い集めては自分に合う香りを探していました。いくつも気に入った香水がありましたが、今から15年ほど前に発売された香水を最後に、新しいものは買わなくなりました。
 昔の香水。パトリック・ジュースキントの『香水』は(本ですが)ジャケ買いしたら、内容も非常に面白く、私のちょっとした思い出の一冊になっています。映画はずいぶんたって、先ごろ公開されました。濃〜い内容と映像に、非常にテンションが上がりました。最近のライトな水みたいな香水なんていらない!我が道を行く!と、鼻息も荒く、古い香水瓶を探すことを誓った私でした。(今までも何度も考えたのですが、結構値段がね、お高いですから、、、)
 それで、記念すべき第一弾。Prince Matchabelliの香水瓶です。いきなり出会えてしまった感がありますが、即買いしましたが、なんと店頭に出したその日に売れました。骨董屋の仕事を始めて4年と少し、このボトルを手に入れられたことも驚きですが、仕入れてこんなに早く売れるなんて!まだ、ほとんど愛でてないのに。。。でも、チャーミングなお嬢さんがとても気に入ってくれたので、「おお、同好の士よ!」ととても嬉しくなったのでした。この香水は、ロシア革命で亡命した貴族(自称?王位継承者)がアメリカに渡り、そもそもの趣味であった香水で会社を作ったのだそうです。
 なるべく中身の残っている香水瓶が好きです。五感に響くアンティーク。当時の香りが残っているなんて感動です。
(ちなみに、この写真は現在私が持っているものです。最初のものは写真が、、、どこかへ。。。この形で、緑色の部分がクリアになっていました。あとは同じです)